1960年代「埼玉前衛」運動が起こり自然消滅していく中で、1978年に「埼玉美術の祭典」が埼玉会館を会場として、平面・立体を中心に書・舞踏など取り込んだフェスティバルとしてスタートした。その後県立美術館竣工と共に拠点を移する。発足に関わった五月女幸雄氏はパリに渡り、その後運営の中心となった高木康夫氏の尽力により2004年にCAFネビュラ協会(CAF.N協会)が立ち上がり、これが大きな転換期となって今日に至る。現在はその高木氏が逝去されて20年となった。そこで今回、さいたま国際芸術祭2023への参加を機に、特別企画として、埼玉でどの様に現代美術の運動が展開したのか、それがネビュラ展に引き継がれ全国規模へ、海外との交流へと続くのかを振り返り検証しようとするものである。このような難しい社会状況だからこそ、地域社会との交流の中で現代美術が果たせる役割があるのではないか。油彩や版画など平面、立体、インスタレーションなど80余点の作品を通して考える。
※最終日11月12日(日)は15:30閉場